「ウェブ人間論」を読んでこれまでの梅田さんに対する誤解が解けた気がする。
どういうことかというと、、、、私はもともと梅田さんのブログに刺激を受けた一人なのだが、前作の「ウェブ進化論」を読んだ時に何だか一気に怪しい気分になってしまったのだ。Googleが全てを変えるという超極端な論調、まるで新興宗教の教祖のような感じがした。
Googleのすごさは同じ業界で切磋琢磨しあうもの同士、痛いほど分かっている。パートナーとして、またライバルとして様々な場面でGoogleとの接点たくさんもってきたので、梅田さんより先に分かっていた言ってもいいくらいだ。
このすごさを知らない人達に伝えたいと言う気持ちはものすごく分かるが、極端すぎやしないかと。別にGoogle1社でそこまで世界は変わらないだろう。ある意味、確信犯的にショック療法を施したような本だったと思う。普通の生活を送っている人から見れば非常にバランスを欠いていた内容だった。
ところが、今回の「ウェブ人間論」ではご自身で
「たかがネット」と言っている。リアルの世界とウェブの世界を比較して、ウェブで扱えるのは所詮情報だけで実際にお金が動くのはリアルの世界であると言っている。その認識が正しいと私も思う。
もっとシビアにウェブ業界を見て、「本当におまえは何が出来るのか?」と問うた方が良い。もてはやしすぎは良くない。私は正しい認識の上にたって業界の発展に貢献していきたい。
ご本人が「おわりに」で次のように書いているように、
しかしそれは、本書で取り上げたいろいろなテーマについて、「俺はこう思う」「私は・・・・・・」と誰もが思わず語りたくなる土台としてのオープン性を、期せずしてもたらしたのではないかと思う。
私自身も色々な個所で自分の意見があふれ出てきて、読んでいて非常に刺激を受けた。
絶対に「ウェブ進化論」と「ウェブ人間論」をセットで読むことをおすすめする。
-inoue