おかげさまでユニナレのお客様も順調に増え、仕事のボリュームは増加の一途をたどっています。現在の人数ではこれ以上開発出来ないと思うので、改めてエンジニアを募集しようと思います。ちなみにエンジニア以外の企画、営業、経理、法務などは私と前川と外部の専門家でうまく回っています。やはり肝心の開発が追いつかないような状況です。
1. 規模を追わずにやりたいことをやる
もともとビジネスをスケールさせるにはポイントがあります。核となるサービスや製品を開発し一定の機能・品質に達した段階でフィックスします。そしてそのようなサービスや製品を出来るだけたくさんのお客様にマーケティングし営業します。鍵となるのはマニュアル化です。マニュアル化出来ないと、大規模に売るのは難しいです。
私も創業当時はそのような方向を目指していました。早くサービスをマニュアル化して出来るだけ多くのお客様に売りたいと考えていました。そのため「汎用化」「マニュアル化」を口を酸っぱくして言っていたのですが、いつまでたっても望んでいる状況にはなりませんでした。
サービスを開発していると、常に「もっとこうした方がよい」という改善案が出て来ますし、お客様からも様々な要望が上がって来ます。一方でたくさんのお客様が使うためには「ツールの整備」や「マニュアルの整備」などのタスクをこなさないといけません。限られた人数で二兎を追うことはできないので、「規模を追う」には同時に「改善はしない」という選択をすることになります。これが非常に気持ち悪いのです。
サービスがもっと良くなる方法があるのに、それをやらずに規模を追うための業務をする。これは一体何のためでしょうか?そう「売上」のためです。じゃあなぜ売上を上げる必要があるのでしょうか?それは株主・社員に還元するため、環境を整えるため、必要な投資を行うためなどが考えられます。
創業当時は食べて行くために売上が必要でしたが、社員にもある程度還元し、環境も整って来たという現在の状況では何のために規模を追うのでしょうか?
もちろん私だってやっぱり売上を上げたいです。でもその方法は色々です。
(売上)=(お客様の数)x(単価)x(頻度)
と表すことが出来ますが、(お客様の数)を増やさなくても、(単価)を上げたり(頻度)を上げることで売上を上げることが出来ます。私が考えている売上の上げ方はこのように主に(単価)や(頻度)を上げることをメインにしています。現在、月額100万円でサービスをご利用頂いているお客様に、サービスの内容を大幅に改善して月額200万で提供する方法はないか?あるいは、もうひとつ新しいサービスを提供して月額100万円+100万円=200万円にする方法はないか?いつもそのように考えています。
そうすれば、さらにサービスが良くなって売上も上がるという好循環になるのだと思います。サービスが良くなるというのは、実はお客様だけでなく社員の満足度とやる気につながるのです。
ちょっと不満の残るサービスを1万円で1000人に売るのと、スゴく頑張って開発した自信のあるサービスを1000万円で1人に売るのとでは、同じ売上でも後者の方がお客様および社員の満足度が高いと思います。
小企業の場合には、特に(単価)を上げる、(頻度)を上げるという方向性の方が重要になって来ると思います。
ポイントは「やりたいことをやって売上を上げる」ことです。「売上を上げるためにはやりたくないことでもやるのが仕事というものだ」という状況には絶対にしたくありません。
2. それでも社会にインパクトを与える
小さい会社の目指す方向性として、「やりたいことをやって売上を上げる」ということが重要だという話をしましたが、それでもやはり社会に対して何らかのインパクトを与えたいと思っています。「自分たちの存在価値が世間から見ても分かる」ような状況にしたいです。
ユニナレの場合には、ECサイトに検索エンジンを提供するのが仕事ですが、この場合、ECサイトの先には実際に検索を利用するたくさんのお客様がいます。お客様という言葉に複数の意味があって紛らわしいので「エンドユーザー」と呼びます。
ユニナレのお客様であるECサイトは少ないけれども、ECサイトの先にいて実際に検索を利用しているエンドユーザーは出来るだけ多い方が良いのです。
現在ユニナレのサービスを利用している会社の月間UUを単純合計すると2,152万UUになります(2014年9月度)。アマゾンの月間UUを4,800万とすると(http://services.amazon.co.jp/services/sell-on-amazon/merit.html)、ユニナレはアマゾンの45%の規模になります。これは少人数の会社が社会にインパクトを与えるには十分な大きさだと考えています。毎月2,000万人以上のエンドユーザーがユニナレのサービスの影響を少しでも受けていると考えるとわくわくします。
アマゾンは1社ですが、ユニナレは寄せ集めですから最低でもアマゾンは超えたいと思っています。つまりエンドユーザー数で言うと5,000万人くらいの規模の人々にサービスを提供するというのが直近の目標になります。小さな会社でも世の中にインパクトを与えるというのは決して現実離れした話ではないということが、これまでやって来て分かりました。
(つづく)
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