会社を経営して3年が経ちました。まだまだ出来ていないことの方が多いのですが、会社経営は永遠に満足出来ないものなのでしょうね。
今日は会社経営で私が大事だと思っていることを書いてみます。
1. 売上を上げて利益を出す
当たり前のことですが、売上を上げて利益を出さないと会社は回りません。これはいつの時代でも変わらない真理です。ITの世界にいるとVCからお金を借りて会社を動かしている例がたくさんありますが、私はこのアプローチとは常に距離を置いています。
そういう意味では私の経営している会社は「スタートアップ」ではなく単なる「スモールビジネス」と呼んだ方が良いでしょう。自己資金で確実にリターンが得られる投資だけをして、徐々に会社の規模を大きくし、プロダクトを改良しています。とにかく状況を「コントロール」することにフォーカスしています。あるいは私の良く使う言葉で「オーナーシップ」を手放さないことを重視しています。
前職では外資系の会社で雇われ経営者をやりましたが、初めから「売上を上げて利益を出す」ことではなく「サービスを企画する」ことを求められていました。正確に言うとこれは経営者の仕事ではありません。確かに経営の一部に製品やサービスがありますが、これだけでは会社は回りません。
ところが実体はどうあれ会社で社長というポジションに着くと、周囲からは経営者の仕事を期待されます。つまり「売上を上げて利益を出す」ことを期待されるのです。私は前職時代に、全くこれが出来なかったことが大きな反省となっています。結局、社員や投資家などのステークホルダーは「売上を上げて利益を出す」経営者にしか着いて行きません。
こういった経験の反動もあって、なおさら「売上を上げて利益を出す」ことにこだわるようになりました。売上を上げて利益を出せば、それはどんなに規模が小さかろうが立派な会社であり、経営者であると思います。街のラーメン屋でもITの会社でもこの理屈は全く変わりません。
おかげさまで起業してから3年間、毎年売上を増加させきちんと利益を出していますので、私は自分で考える最低限の経営者の資格を何とか保っています。色々な経営スタイルはあるでしょうが、それはあくまでもこの「売上を上げて利益を出す」の先にあるものだと思います。
ちなみに、外資系企業では日本法人の「社長」と呼ばれる人の権限が実は「営業」だけということがたまに(よく?)あります。会社を経営するには、製品開発、営業、マーケティング、事業開発、カスタマーサービスなどトータルで権限を持ちあらゆるリソースを駆使して「売上を上げて利益を出す」ことをしなければなりません。しかし、日本法人の社長はは縦割りの本社機能のうちのセールス部門に組み込まれ「リージョナルセールスディレクター」としてしか機能していないのです。これでは経営者とは言えません。ですので外資系企業で社長をやっていたという人の話を聞いたり読んだりする時には、「この人は全てのリソースを駆使して売上を上げていたのだろうか?」という点をあらかじめ調べた方が良いと思います。
また、VCから投資を受けて会社を回している人も利益が出ていない段階ではまだ真の経営者とは言えないと思います(偉そうですいません)。もちろんAmazonのジェフベソスのように、意図的に利益を出さない経営者もごくまれにいるのだと思いますが、これは本当に例外だと思います。VCから投資を受けて会社を回している段階は、船で東インドに香辛料を取りに行く道程にある段階です。途中で難破するか、生きて香辛料を持って帰れるかまだ分かりません。
もう一つ売上を上げる点について、売上が上がれば何でも良いのかというとそうでもありません。やはり自分が好きでやりたいこと、そして社会に貢献出来ること、この二つの円が交じり合った領域で売上を上げることが重要だと思います。これは経営者および社員の「幸せ度」に関わってきますが、自分が好きなことで売上を上げないと長続きしません。自分の好きなことと、社会の求めていることの接点を見つけて、それを売上に転換する作業が必要です。こういう会社は売上の規模に関わらず社員が幸せで会社が永続出来る可能性が大きいと思います。
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