最近「ユニバーサルナレッジ」というクエリーでこのブログに来る方が多いのでご説明しておきます。
ユニバーサルナレッジは私が代表を務める会社です。ECサイト向けの商品検索エンジン(ASPサービス)の製品開発やコンサルティングを行っています。
会社のホームページがありますので詳しくはそちらをご覧下さい。
« 2011年9 月 | メイン | 2011年11 月 »
最近「ユニバーサルナレッジ」というクエリーでこのブログに来る方が多いのでご説明しておきます。
ユニバーサルナレッジは私が代表を務める会社です。ECサイト向けの商品検索エンジン(ASPサービス)の製品開発やコンサルティングを行っています。
会社のホームページがありますので詳しくはそちらをご覧下さい。
投稿情報: 井上 俊一 (Toshikazu Inoue) | 2011/10/26 15:04 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
|
|
日経新聞にもヤフーの井上雅博社長の「キャッシュはあるほど良い」という話が出ていたし、昨日宮坂さんとも「ヤフーの現金をどう使うか」という話をたまたましたので、余計にこの記事に目が行ってしまったのですが、AmazonのQ3の決算発表によると利益が前年比で73%減少しているようです。
内容をちょっと引用します。
Amazon spent $769 million on “technology and content” in the quarter, up 74 percent from a year ago.And it invested nearly $1.6 billion on “fixed assets, including internal use software and website development,” which is double the amount it spent a year ago, according to one of its investor slides.
なんと「テクノロジーとコンテンツ」にQ3だけで$769 million(584億円)を使ったそうです。そして「社内ソフトウェアやウェブ開発等の固定資産」に$1.6 billion(1,216億円)かけていると。
これらは主に
の用途に使われているようです。
ここまで大胆に投資する会社ってやっぱりすごいなと思ってしまったわけであります。
まさに「Kindle、Kindle、Kindle」ですね。
投稿情報: 井上 俊一 (Toshikazu Inoue) | 2011/10/26 11:23 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
|
|
グローバル企業とはなんでしょうか。ある企業が複数の国に進出したらそれはグローバルに展開したことになるのでしょうか?
私は「グローバル化」と「海外進出」には大きな違いがあると思っています。
グローバル化
「グローバル化」とは各国で同じ製品やサービスを提供していきます。よほどのことがない限り国によって機能を変えたりはしません。基本的に多言語対応だけで、サービスの本質は全く変えません。
「グローバル企業」とは均質の製品やサービスを世界中に提供していくための組織を指します。国をまたがって一つの部門が出来上がっています。例えば日本のマーケティング部門が本社のマーケティング部門にレポートしているような組織です。
このため日本支社で隣同士に座っていても、部門が異なれば全く別の仕事をしており、業務上関与することはほとんどありません。日本支社長は「会社法上の代表取締役」という意味しかなく、日本支社長が全ての部門を統括しているわけではありません。会社法では代表取締役の誰か一人は日本に住所がないといけないので、しかたなく社長を置いているケースもあります。日本支社長を中心に会社がまとまっているとは言いがたいケースが多いです。
「グローバル企業」では各国の支社は本社の延長線にあり、海外支社でも本社と同じことをさせるために存在します。例を上げると、Amazon、Google、Apple、Microsoftなどがこれに当てはまります。
Amazon、Google、Apple、Microsoftのサービスはどこへ行っても基本的に同じです。「日本だけは特別に他のサービスを出そう」という発想は基本的にありません。最終判断を下すのは本社の責任者です。このため「本社に聞いてみないとなんとも言えません」という会話が出てくるのが特徴です。日本からアプローチすると意思決定に時間がかかっているように見えます。
日本の有名な企業ではユニクロでしょう。ユニクロは各国で均質なサービスを展開しています。どこの国へ行っても日本流を貫こうとしているのが特徴です。
海外進出
「海外進出」の場合は必ずしも本社と同じ製品やサービスを出す分けではありません。土地土地の状況に合わせて、製品を変えたりサービス内容を変えたりします。「とにかくこの国を出なきゃ!成長国で稼がなきゃ!そのためには中身はどうでも良い」という風に見えたりもします。
現地企業と資本提携してJoint Venture(JV)を立ち上げるケースも「海外進出」に該当するでしょうね。
「海外進出」の場合には、各国の組織は各国の状況に合わせて臨機応変に変えて行きます。JVの場合には元々あった現地企業の体制を引き継ぐこともあるでしょう。その方がビジネスがやりやすいならそれで良いと考えます。
また各国の部門は各国で閉じているケースが多いです。その会社が儲かっている場合には、支社長にあらゆる決裁権がある場合もあります。
自分達のサービスに国際的な競争力がない場合であっても「海外進出」は可能です。しかし各国で別々の組織、別々の製品を出して行くため成功に時間がかかる場合があります。またある国で成功しても、その成功を他の国に移植出来ないことも多いです。毎回、その土地で学ぶ必要があるため、海外展開のペースが遅くなります。
例を上げると、ヤフー、楽天、NHN、Baiduなどがこれに当てはまります。
ヤフーはYahoo! Inc.とソフトバンクのJVですが、タイミングが非常に良かったため大成功しました。日本以外のヤフーは基本的にYahoo!Inc.が運営しています。
楽天は今一生懸命、海外進出しようとしています。各国で現地の有力な企業を買収して、その企業を足がかりにビジネスを広げようとしています。日本で大成功した「モール」という概念をそのままグローバルに貫く訳ではなく、国によって違う戦略を取って行くと三木谷さんも明確に言っています。
NHNはハンゲームとネイバーを抱えていますが、どちらも韓国とは別の動きをしています。日本は日本支社で企画したサービスを展開しています。エンジニアなど本社のリソースを大量に使っていると思いますが、サービス自体は韓国と日本では別です。
Baiduは当初「海外進出」的に日本に参入しましたが、「グローバル化」へ舵を切り直しています。最近、アラビア語やタイ語で本社と同等のサービスを一部出しました。
DeNAやGREEも「海外進出」でしょうね。Grouponも日本は別なのでこちらですね。
日本での成功をそのままグローバル化しているような日本のネット企業は思いつきませんでした。
ソニー、キヤノンなどメーカー系は同じ製品で行ってますね。製造業は余り詳しくないのでピュアな「グローバル化」なのか「海外進出」なのか実体は分かりません。
私の昔いたセコムは日本と全く同じサービスを海外に展開しています。
あなたはどちらを選ぶ?
さて「外資系企業」と言ってもこのように「グローバル企業」と「海外進出企業」で大きな違いがあります。このような違いは外からは分かりにくいし、まして社会人経験のない就活生などは想像のしようがないと思います。
今外資系に就職/転職しようとしている人は、上記の点に気をつけて自分にはどちらが合っているのか、それとも全く合わないのか考えてみて下さいね。また日本から海外に進出しようとしている企業もどのようなアプローチなのかを良く見てみると良いと思います。
投稿情報: 井上 俊一 (Toshikazu Inoue) | 2011/10/21 19:35 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
|
|
外資系とオーナーシップ
前職のBaiduは本社が北京にある外資系の会社でしたので、外資の会社についても少し書いておこうと思います。
Baiduの難しさは百も承知で入りましたが、エキサイトやヤフーとは違いなかなか結果が出ずに悩んでいました。悩みは多岐に渡りますが、本質的には
誰がサービス/ビジネスのオーナーシップを持つのか
に集約されると思います。
など外資系の会社では本社と支社の間でのミスコミュニケーションが後を絶ちません。コミュニケーションが重要だということで、出張やテレビ会議を増やしても本質的なところでお互いに認識がずれているため問題は解決しません。
結論から言うとオーナーシップを持つのは「本社」です。
「支社の役割は本社のやりたいことを叶えるお手伝いをすること」
です。ここを割り切れなかった、あるいは割り切りたくなかったために、本質的に解決できない悩みを抱え続けることになりました。私は自分の作りたいサービスを、自分のやり方でやろうと考えていました。後々になってこれは間違いだったと悟りました。
また、良くあるケースが本社側で誰が日本を担当するかによって方針が変わるというもの。Aさんが担当の時はとても日本びいきだったのに、Bさんが担当になったとたんとても動きづらくなった、というようなことです。このように属人的になる場合には、本社サイドでも日本(海外)の方針が決まっていないことが多いのではないかと思います。
Baiduが グローバル企業になるにはどうするかについて日々考えていたため、外資系社長経験者のお話を聞いたり、本を読んだりして自分なりに突破口は無いものかと考えていました。
その中で一つショックを受けた本がありました。それは吉越浩一郎氏の本です。たくさん読んだのでタイトルを忘れてしまったのですが後で調べておきます。ご存知のように吉越浩一郎氏は元トリンプの社長です。彼が社長になってトリンプは業績を大きく拡大しました。
私から見ると「成功した外資社長の典型例」のような方です。ところがそんな吉越氏が著書の中でなんと後悔しているのです。「どうせ夢は実現するんだから、外資社長じゃなくてオーナー社長になっておけば良かった」と。
これにはショックでした。あまり詳しくは書いてありませんがどうやらドイツ本社の創業社長とは長年うまく行っていたのに、代が変わって息子さんが社長になったら若さ故に日本に色々と口を出してくるようになった、ということのようです。
吉越氏ほど経験と実績があっても、一瞬のうちに本社との関係が変わってしまうのが外資系企業の怖いところだというのが良く分かりました。これこそが外資系企業の本質です。
「定年まで働いて最後に後悔するなんてかわいそう」というのが正直な感想です。このように外資社長の延長線上に自分の幸せはないと確信したことも起業の大きな動機になっています。
「外資系」と言いましたがこれは全ての「子会社」でも共通の話です。純粋な日本資本の会社であっても子会社であれば全ては親会社との関係に左右されます。
全ての外資系の会社は本社の夢を叶えるために存在します。それはGoogleでもAmazonでも、今をときめくFacebookでもTwitterでも同じです。あるいはAppleでも同じです。
外資系企業で働くポイントは、
ということです。真に惚れ込める夢であれば、外資系企業で働くのもありです。
しかし私の場合は、
どうせなら誰かの夢じゃなくて自分の夢を叶えたい
というのが結論です。
そのためには起業するのが最も自然
ということに思い至りました。
「どこの会社に転職/就職すれば良いか」という視点でものを考えている人がほとんどだと思います。人気企業に転職できると誇らしく思うような気持ちもあると思います。私も昔はそう考えていました。しかし人気はうつろいます。青い鳥のような理想の会社はこの世に存在しません。どこの会社に行っても「他の人の考えた夢を叶えるサポート」という役割は同じです。
会社のからくりが見えてしまったので、行きたい会社がなくなってしまいました。Google、Facebook、Twitter、Amazon、Appleなどサービスや製品は大好きですが、就職したいとは全く思いません。
本社からすると本社のやりたいことを本社の考えるやり方でやってくれればそれはあなたでなくてもよいのです。
事実、外資社長経験者に「外資社長は本社に言われた通りにやっていれば良いんだ。考えちゃダメだよ。」と言われたこともありました。「そんな〜」って感じですよね。
もし今転職を考えている方がいたら、そのような点に注意してみて下さい。
終わりに
「40代からのライフワーク」はここで一旦終わりにします。まだまだ起業したてで、不安だらけですが、皆様に支えられてなんとか楽しく幸せにやっています。本当にありがとうございます!
スモールビジネスを支える環境はかつてないほど発達しています。起業のハードルは確実に下がっています。資本主義自体が断末魔の叫びを上げている今日、従来型の大企業にしがみつくことは何の保証にも安定にもつながりません。
世界全体が成熟して行った時に、20世紀型の「規模やスピードを追い求める経営」を突き詰めても幸せは見えてきません。
あなたの感情を大切にして、また知識をフル活用して、起業という選択肢を考えてみてはいかがでしょうか。
一歩目を踏み出した人にしか二歩目は見えません!自分の感情に正直に生きることが幸せにつながると思います。
今後も、ECや検索、ソーシャルメディアのこと、会社のことや幸せのことについて書いて行きますのでお楽しみに。
投稿情報: 井上 俊一 (Toshikazu Inoue) | 2011/10/19 08:45 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
|
|
「B2C」から「B2B」ヘ
もう一つ私の中での大きな違いは「B2C」から「B2B」です。これまで自社サービスだけを開発してきた私にとって「B2B」は未知の領域です。「B2C」では対象となるお客様の数が圧倒的に多いのが特徴です。それこそヤフー検索の場合には毎日数千万人(!)が使うのです。起業以前は「できるだけ多くの人に使われるサービスとは何だろう」ということばかりを考えていました。
それからヤフー時代には意識して「強者の考え方」をするようにしていました。どういうことかと言うと、小さなサービスや小さなディールにリソースを使わずに、大局を見て意味のあることをやろうと言うことです。強者だからこそ取れる戦略を大事にしていました。検索の分野では競合はGoogleなので、Googleだけを意識して考えていました。ある意味、「ヤフー殿様状態的思考方法」なのですが、ヤフーですからそれで良いのです:)また、そのような思考が許される環境というか、検索連動型広告という超高収益ビジネスモデルがありましたので、これをいかに上手に回すかを考えることがプライオリティNo.1でした。
Baidu時代にも同様の考え方をしていました。つまり「毎月の100万円よりも将来の100億円」のような発想がありました。これは今から考えると間違っていたと思います。うーん、間違っていたというと強すぎますが。
Baiduは確かに中国でNo.1の検索の会社ですが、日本では無名です。「うまく回るビジネスモデル」を確立する以前の状態が続いていました。ネットサービスの特徴ですが、まずはトラフィックを集めないと、その後のマネタイズは出来ません。「トラフィック->ビジネスモデル->マネタイズ」の循環を回して行かないといけないのですが、一番手前のトラフィック獲得のところから前に進めなくなりました。一方、検索エンジンの開発と運用には膨大な資金が必要なことは既に説明した通りなので、後はどこまで我慢できるかという話になります。株主、役員会を納得させないと、継続投資は出来ないのが、上場企業の定めです。
上場企業のことはまた別に書きたいと思っていますが、とにかく一番重要なのは「利益が出る構造を早く作る」ことです。利益さえ出ていれば多少の無理や希望も通ります。Baiduでは利益を作る構造を作れなかったことが強烈な反省材料として残りました。
起業を真剣に考えた場合、まず一番重要なのが「どうやって利益を出すか」だと思います。私のように自己資金で小規模にビジネスを始める場合には、早急に自分たちが食える分の売上を上げなければなりません。それには「B2C」では時間がかかりすぎるのです。先ほどの話と全く逆で「将来の100億円より、今月の100万円」が重要なわけです。そのため「B2B」というビジネスを選択しました。
私のようにB2Cにどっぷり浸かってきた人には発想の転換が必要ですが、ほとんどの人はそこまで考えなくて良いかも知れません。私の中での発想の転換というのは、
「何千万人の人を喜ばせるよりも、まずは自分の周りで困っている10人の人の役に立つ」
ということです。これは目から鱗でした。
良く世の中を眺めてみると、色々な商売の人が自分たちの周りのお客様を喜ばせることによって成り立っています。例えば小規模の税理士事務所の場合、どんなに多くても300社程度のクライアントだそうです。日本にこれだけたくさんある会社の中で「たった300社だけ」を満足させるサービスが提供できれば、世の中の平均以上に豊かな生活が送れます。
知り合いのB2Bをやっているネット企業の場合にも、社員数が40数名と既に中規模クラスですが、40〜50社のクライアントでやっているそうです。
クリーニング屋さんも同様ですね。近所の数百人から千人程度の人たちを満足させれば十分にやって行けるわけです。ラーメン屋さんも同程度だと思います。
私のように大企業育ちの人の場合には、どうしても「戦略」とか「マーケットシェア」と言った発想をしがちですが、小規模ビジネスの場合これらには意味がありません。ここに大きな落とし穴があります。
「自分の周りで困っている人を助けるだけで十分ビジネスになる。」
という発想がないと起業できないでしょう。
私の場合、5社のお客様がいれば十分にやっていけます。自分たちの提供しているサービスを考えた時に、この広い世界で5社を満足させれば良いというのは、全てがブルーオーシャンに見えるような感じです。
(つづく)
投稿情報: 井上 俊一 (Toshikazu Inoue) | 2011/10/12 12:57 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
|
|