EQとIQ
何事にも感情(EQ)と知識(IQ)の両方の面が存在します。私はいつもこの二つのバランスが取れるように考えています。若い時には感情が先に立って「とにかく起業したい!」となりがちですが、起業にともなう「知識や経験」(IQ)は少ないものです。EQとIQの両者のレベルが上がりバランスが取れると、起業しても成功する確率はぐっと上がるでしょう。
そういう意味では本来、知識や経験が豊富でコネクションも多い40代の方が、20代よりも成功する確率は高いはずです。ではなぜ40代で起業する人が少ない(?)のかというと、それはやはり低いSelf Esteem(自尊心)の影響だと思います。
これまでの社会人生活を通じて「自分で自分の限界を定めてしまった」のです。
「どうせ俺には起業なんかできっこない」「私には経験が足りない」「僕にはコネクションが無い」「起業するにはお金がない」「妻に反対された」「まだ子供が小さい」などあらゆることが起業しないことの「言い訳」になり得ます。
そんな時はいつもカーネルサンダースを思い出します。フライドチキンのフランチャイズビジネスを始めたのは60代になってからだと本で読みました。
40代の方には是非、「いつになっても出来る!」「好きなことで起業するかと思うとわくわくする!」という気持ちを大切にして欲しいと思います。
また両親や配偶者など、自分にとって大切で近しい人ほど起業に反対するケースがあると思います。彼らは「起業する」ことに関して、全くイメージが湧きません。「知らないことは怖いからやめておいた方が良い」というロジックです。近しいだけにとても難しい問題ですが、まずは既に起業して成功している方の話を聞くのが一番良いと思います。きっと「会社勤めの生活」と「起業すること」がいかに違うかを、熱く語ってくれるでしょう。
とにかく「川の手前」にいる人に、「川の向こう」の相談をしても良い答えが返ってくるとは思いません。「川の向こう」にいる人の話を参考に、決して自尊心を下げること無く行動して行くのがポイントだと思います。
やさしさ
40代の起業は「まわりのやさしさを感じる起業」なのではないかと思います。40代と言えばちょうど社会人の中間世代です。偉大な先輩方もたくさんいるし、後に付いてくる後輩もいる。そんな状況でしょう。
よく言われることですが、起業してはっきりと認識したのは「私はこれまで会社に守られて仕事をしてきたんだ」ということです。
「あぁ、ヤフーの井上さん」のように、会社の看板ありきでつきあって頂いていた方もたくさんいたと思います。つまり会社の切れ目が縁の切れ目になってしまうような関係ですね。
そういう方がいる一方で、起業すると逆にものすごく応援してくれる人が現れるんです。「ウォー、こんなに応援してくれるのか!」と。特に自分でビジネスをやっている方は、後から続く人を見ると応援したくなるようです。人のやさしさがこんなにありがたいと思ったことはありません。
このような「まわりのやさしさ」に気づくことがとても重要なことではないかと思います。
若い頃の自分はどこかで「会社とプライベートは別」という区切りをしていました。つまりプライベートの知り合いと仕事関係になるのは嫌だし、逆もまた嫌だ、というような考え方をしていました。ところが40代で起業してみるとそのような小さいことは忘れ、まわりの人たちが自分をサポートしてくれる「やさしさ」にただただ感謝して受け入れることが出来るようになっていました。
「自分の力だけを頼りになんとか切り開く起業」と「まわりのやさしさに気づき受け入れる起業」では後者の方が成功する確率が高くなると思います。おそらく20代の自分にこういう話をしても理解できなかったんじゃないかと思います。
「会社とプライベートを分けて考えていた」というのは、別の言い方をすると「人生を会社に切り売りしていた」とも言えます。「本来であれば自分で決めるべきことをあいまいにしたままで会社に売り払っていた」というような状態です。
一方で起業した後は、「自分の人生全体に責任を持つ」というような感じに変わったのが良く分かります。
「人生の目的」については様々な意見があるでしょうが、私は「幸せに生きること」こそが人生の目的だと思います。
自分の今の状態を見て、「私は幸せか」と自問してみましょう。あるいは「会社に人生を切り売りしているだけか」と自問してみましょう。
もし幸せに生きていない場合には、どうすれば幸せな状態になるかを真剣に考え始めましょう。そのための手段として「起業」を考えても良いのではないでしょうか。
(まだつづく)