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2004年2 月17日 (火)

Webベースの情報提供の問題点

2004年2月10日にWeb広告研究会フォーラムに参加してきた。基調講演はYahooの井上雅博氏による「Yahoo!Japanが考える、勝つネットプロモーションと負けるネットプロモーション」(注:リンク先はPDF)であった。

Yahooが過去に自社プローモーション(例えばYahoo!BBのプロモーション等)で経験した成功、失敗をまとめて説明しており興味深かったが、Web広告研究会フォーラムという性格上、サーチエンジンの話が一切出ずに私としてはつまらなかった。

現在広告主がプロモーションを行いたい場合にどういう手段があるのかという話を期待していたので、当然スポンサーリスティングの話が出るのかと期待していたのだが、Yahooの自社内の話にとどまっていた。

プロモーションの話はそれなりにまとまっており、普段は知られていないYahooの内情もチラリと見せていたのでそれについては面白かったが、その中でも興味深いと思ったのは井上氏曰く「ファシリティー」の重要性についてである。

ファシリティーとはこの場合サーバーの許容量のことである。以前、私のポスト(Yahooの検索が落ちた)でも述べた通り、災害時や緊急時には情報収集のため有名サイトにトラフィックが集まる傾向があることが問題になっている。

ブロードバンド時代のファシリティーとは

Yahooでは通常、ピーク時の2倍のサーバーを用意しているとのことだったが、これはナローバンド時代の基準であり、常時接続ブロードバンド時代にはそれでは全く対応できないと言っていた。これについては全く同感である。

実例として2003年8月8日に台風10号が来たときに天気情報の瞬間(5分間平均)のピークが通常の12倍になったと言っていた。

ひとつの例として12倍というのは参考になる値である。実際のビジネスを考えるといつ起こるかわからない非常事態に備えて12倍のサーバーを用意することはほぼ不可能である。

地震の際に気象庁につなごうとしても全くつながらないという経験を何度かしたので、クライアント・サーバーという仕組みで有名サイトに一時的にトラフィックが集まる現象は何とか解決しないと、情報インフラとして定着してきたインターネットの役割を果たすことができない。

気象庁の場合などはやはり災害時に備えて、かなり余裕のあるサーバー設備を用意すべきではないかと思う。

一方でクライアント・サーバーに頼らないP2P的な情報伝達の手段を災害・緊急時に応用するという手もある。現にこのような試みを始めていらっしゃる方もいるだろうが、インフラとして定着させるには現在のブラウザのように汎用的なツールでの提供が重要になる。

オンラインゲームでも同様のことが起こる

今年、日本でもブームを迎えるであろうオンラインゲームにも同様のことが言える。MMORPGといわれるゲームでは会員数数十万人~数百万人、同時接続数数十万人というようなこれまでにない規模の会員が同時にゲームを楽しむ。

通常サーバーとアプリケーションが通信をするため同時接続数に限度があるが、ゲームのように新たな分野で技術の開発を行い、将来的には緊急・災害時にも応用できるようなものにまとめていくという可能性もある。

もともとUSで軍事目的に開発されたインターネットは、ネットが蜘蛛の巣状に張り巡らされているため経路としては冗長性がある。しかし当時の利用者は関係者だけにとどまっていたため、今日のように有名サイトにトラフィックが集中するという事態は全く想定していなかっただろう。

いずれにしても、何らかの手段を使って災害時に耐えうる情報インフラの構築をすべきだと思う。

-inoue

Posted by 井上 俊一 - Toshikazu Inoue on 2 月 17, 2004 at 11:59 午前 | Permalink

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