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2003年12 月12日 (金)
Overture Japanの運命は
以下の記事ではOvertureの鼻息は荒いが、OvertureはシンジケーションパートナーをGoogleに奪われつつあり、かなり苦戦が予想される。
米オーバーチュア、米国外では日本市場を最重視 MYCOM PCWEB, 2003/12/5
米オーバーチュア・サービシズは、日本市場への本格参入1周年にあたり、ここまでの業況への評価などに言及した。同社国際部門のブライアン・スティール社長は「事業は順調であり、日本はブロードバンドの普及率が高く、米国外で最も重要な市場とみている」と述べ、大きな期待感を示した。...
サービス開始段階でのOvertureのパートナーは、
- Goo
- Infoseek
- MSN
- Lycos
- Yahoo
とメジャーなポータルのほぼ全てを網羅していた。この段階でOvertureの未来は明るいように思われた。それがここへ来てGoogleの猛烈な巻き返しに合い、現在では
だけになってしまった。
しかしGooは既にサーチエンジンをGoogleに切り替えているためスポンサードリスティングもOvertureからGoogleへ切り替えるのは時間の問題だ。
MSNはしばらく使い続けることが予想されるので、ここは安泰。
Yahooは複雑で、USではOvertureを買収しており実質Overtureは「Yahoo内でのサーチ広告営業部」ととらえることが出来る。
Yahoo JapanではYahoo Incの影響を直接受けるわけではないので、しばらくは様子見だと思う。しかしOvertureの方がパフォーマンスが良ければ、間接的には資本関係もあるのでOvertureに切り替えるのが正統的と思うのだが、そうなっていないところを見るとやはりGoogleのパフォーマンスが優れていると思われる。
とにかくYahooで検索するとOvertureとGoogleの広告が交互に出るのだから、一番パフォーマンスの違いを分かっているのはYahooの担当者だろう。
Yahooの買収によりOvertureのシンジケーション頼みのモデルに変化が
もともとOvertureはGoogleと違って自社サイトを持たずにサービスをしていた。正確に言うと自社サイトは持っていたのだが、デモンストレーション的な意味合いでトラフィックを集めるために作ったものではない。商売をするにはトラフィックをシンジケーションパートナーに頼らなければならないモデルになっている。
パートナーへは、広告掲載場所を譲ってもらう代わりに売上の一部を渡す
レベニューシェアのモデルで商売をしてきた。
Googleのような競合がいない時には、競争論理が働かないのでパートナーに渡すレベニューシェアも低くてすんでいたのだが、Googleの登場により多くのシェアを渡さざるを得なくなってきた。要はOvertureの利益率が下がって行ったのである。
一方で、Googleは自社で膨大なトラフィックを持っている。特にUSでは圧倒的なサーチトラフィックのシェアを持っている。そのため、シンジケーションパートナーへ支払えるレベニューシェアもOvertureよりは余裕がある。なぜなら、パートナーにたくさん支払ったとしても、自社サイトでは丸儲けだからである。
Yahooの買収が影響しているのか、レベニューシェアの条件がGoogleの方がよいからなのか、正確な理由はわからないが、本来パートナー頼みのはずのOvertureのモデルが変化してきている。先ほど言ったように、大手サイトではYahoo, MSNしかないのだ。
USだとサーチの裾野が広いので、Overtureはメタサーチやニュースサイトなどともパートナーシップを結んでいるが、日本では唯一日経新聞がOvertureの広告を掲載している。
Googleのパートナーが増えた理由
本来パートナーに頼らずとも自社トラフィックだけでやっていけるGoogleだが、売上を増やそうと考えるとやはりシンジケーションパートナー獲得という戦略が明らかに正しいと思う。その際に強力な武器になるのが、Googleが持っている高品質のウェブサーチである。
広告を掲載することよる売上増もメリットなのだが、やはり
サーチが「powered by Google」になるということの効果が非常に大きい。Googleは自社サーチエンジンを核に瞬く間に日本のパートナーを獲得していった。
一方で、Overtureには対抗できるようなウェブサーチをこれまで持っていなかった。Google対抗を意識したからこその、Altavista, Allthewebの買収であり、一方でGoogleはOvertureの成功を目の当たりにして慌ててAdWordsを開発したのだろう。
お互いに相手の持っている強みを自分も持ちたいと考えたのだと思う。
Yahoo Japanの意思決定
シンジケーションビジネスとは
陣地取り合戦であるので、最終的に多くのパートナーを取ったほうが多くの広告を集められる。
Yahoo JapanがOvertureとGoogleの両社を採用していることにより、日本では微妙なバランスが出来ており、現状ではOverture有利ともGoogle有利とも言えない。
昨日も書いたとおりサーチトラフィックのマジョリティーを占めているYahoo Japanの決定がこのバランスを崩すとともに業界に大きなうねりを起こすことになるだろう。
もし、YahooがGoogleとの契約を切るとすれば、それはGoogleを競合とみなしたことになる。GoogleとしてはYahooから来ていたトラフィックを失うわけだから、その分を自社サイト(google.co.jp)で稼ぐべく自社サイトの拡充にかなりの注力を注ぐものと思われる。
私個人の意見としてはYahooはGoogleというサーチエンジンを提供することによりユーザーに高品質なサービスの提供が出来ているわけだし、売上的にもかなりの額を稼いでいるのであるから、積極的にGoogleを切る理由はないと思う。
Yahooの担当者は頭の痛いところだろうが、もしこれを読んでいたらコメントしてもらえないだろうか??(そんなことコメントできないか:)
-inoue
Posted by 井上 俊一 - Toshikazu Inoue on 12 月 12, 2003 at 01:17 午後 | Permalink
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